マグネットで位置を合わせて充電できるQi2には、最大15Wの製品と、より高速なQi2 25W対応製品があります。ただし、25W対応充電器を購入しても、iPhone側の上限や電源アダプター、温度によっては25Wで充電されません。
この記事では、Qi2 15Wと25Wの違い、対応するiPhone、25W対応製品がまだ少ない理由、購入時の確認ポイントを整理します。
先に結論
- iPhone 15以前は最大15Wのため、25W充電器を選んでも出力は増えません。
- iPhone 16・17シリーズは最大25W、iPhone Airは最大20Wです。
- 速度を優先するiPhone 16・17ユーザーは25W、価格・薄さ・発熱の少なさを重視するなら15Wも有力です。
Qi2 15WとQi2 25Wの違い
| 比較項目 | Qi2 15W | Qi2 25W |
|---|---|---|
| 最大出力 | 15W | 25W |
| 規格 | Qi v2.0 | Qi v2.2.1 |
| 対応製品 | 充電パッド、スタンド、モバイルバッテリーなど豊富 | 15W製品よりまだ限定的 |
| 発熱 | 比較的抑えやすい | 高出力のため放熱設計がより重要 |
| 向いている人 | 価格や薄さを重視する人 | 対応iPhoneを短時間で充電したい人 |
Qi2 25Wは従来のQi2 15Wより最大出力が約67%高く、WPCは「従来より約70%高い充電電力」と説明しています。ただし、最大出力がそのまま充電時間の短縮率になるわけではありません。
Qi2 25W対応製品はまだ少ない
Qi2 15Wは2023年に登場し、充電器やモバイルバッテリーの選択肢が増えています。一方、Qi2 25Wは2025年7月に始まった新しい規格です。WPCの限定開始時に認証試験を完了していた機器・受電側・送電側は14製品でした。
その後対応製品は増えていますが、通販サイトでは「Qi2対応」とだけ表示された15W製品も多く、25W対応製品はまだ見分けにくい状況です。購入時は単なるQi2ロゴではなく、「Qi2 25W」「Qi v2.2.1」などの記載とWPC認証を確認しましょう。
iPhoneごとのQi2対応W数
2026年11月時点でAppleが案内している主なモデルの最大出力は次の通りです。
| iPhone | Qi2の最大出力 | おすすめ |
|---|---|---|
| iPhone 15シリーズ以前 | 最大15W | Qi2 15Wで十分 |
| iPhone 16シリーズ | 最大25W | 速度重視なら25W |
| iPhone 17シリーズ | 最大25W | 速度重視なら25W |
| iPhone Air | 最大20W | 25W充電器は使えるが端末側は最大20W |
25W対応充電器を使っても、端末側の上限を超えることはありません。iPhone 15以前では最大15W、iPhone Airでは最大20Wが上限です。
参考:Apple「iPhone 16仕様」、Apple「iPhone 17仕様」、Apple「iPhone Air仕様」
25Wでも常に最大速度が出るわけではない
ワイヤレス充電の出力は、充電残量、端末温度、ケースの厚さ、コイルの位置、使用中の負荷などによって変化します。バッテリー残量が増えたときや本体が高温になったときは、保護のため自動的に出力が下がります。
そのため「15Wから25Wになれば充電時間が単純に約4割短くなる」とは限りません。25Wの効果は、残量が少なく温度が適正な充電前半で出やすいと考えるのが自然です。
必要な電源アダプターにも注意
Qi2充電器本体が25Wに対応していても、接続するUSB-C電源アダプターの出力が不足すると最大性能を出せません。iPhone 16・17で25Wの高速ワイヤレス充電を利用する場合は、製品指定に合う30W以上のUSB-C PD対応アダプターを目安にしてください。
- 充電器の入力条件を確認する
- USB-C PD対応アダプターを使用する
- 付属または指定されたケーブルを使用する
- 複数ポート同時使用時の出力低下に注意する
発熱とバッテリーへの影響
ワイヤレス充電ではコイル間で電力を送るため、有線充電より熱が発生しやすくなります。25Wでは高い電力を扱うため、放熱設計や温度制御が特に重要です。
ケースを装着したまま端末が熱くなる場合や、充電が頻繁に止まる場合は、ケースを外し、位置を合わせ、風通しのよい場所で試してください。真夏の車内や直射日光下、布団やバッグの中での充電は避けましょう。
Qi2 15Wが向いている人
- iPhone 15以前を使用している
- 価格や製品の選択肢を重視する
- 薄型・軽量なモバイルバッテリーを選びたい
- 就寝中やデスク上など、充電速度を急がない
Qi2 25Wが向いている人
- iPhone 16・17シリーズを使用している
- 外出前など短時間で充電したい
- 30W以上の適切な電源アダプターを用意できる
- 冷却機構や温度管理を含めて製品を選べる
15W製品から買い替える必要はある?
現在の15W充電器に不満がなく、就寝中や仕事中に充電するなら、急いで買い替える必要はありません。iPhone 15以前では25W製品へ替えても端末側の上限は15Wです。
一方、iPhone 16・17で充電時間を少しでも短くしたい場合や、これから長く使用する充電器を購入する場合はQi2 25Wを選ぶ価値があります。
15Wの薄型モバイルバッテリーという選択肢
速度だけでなく、薄さ・重量・内蔵ケーブルなどを重視するなら15W製品にも利点があります。具体例として、UGREEN Air 10000mAh・Qi2 15Wモバイルバッテリーの紹介記事で仕様と注意点を確認できます。
まとめ
Qi2 25Wは対応iPhoneを短時間で充電したい場合に有効ですが、対応端末・充電器・電源アダプターがすべて条件を満たす必要があります。iPhone 15以前なら15Wで十分であり、iPhone Airも端末側の上限は20Wです。
最大W数だけで判断せず、充電する時間、発熱、携帯性、価格まで含めて選びましょう。

