モバイルバッテリーは飛行機に何個まで持ち込める?Wh計算と最新ルール

旅行や出張でモバイルバッテリーを持っていくとき、「何個まで?」「預け荷物に入れていい?」「10000mAhは何Wh?」と迷う人は多いでしょう。

日本では2026年4月24日から航空機内への持ち込みルールが強化されました。結論からいうと、モバイルバッテリーは預け荷物に入れず、160Wh以下のものを1人2個まで機内へ持ち込むのが日本の基本ルールです。ただし、航空会社や出発国・到着国がさらに厳しい条件を設定する場合があります。

結論:日本発着便の基本ルール

確認項目 2026年11月時点の基本ルール
個数 モバイルバッテリーは1人2個まで
容量 1個あたり160Wh以下
預け荷物 不可。必ず機内持ち込み
機内での充電 機内電源からモバイルバッテリーへ充電しない
機内での使用 モバイルバッテリーからスマートフォンなどへ給電しない
保管場所 頭上の収納棚を避け、座席ポケットなど手元で管理
ショート対策 端子を絶縁し、ケースや個別の袋へ入れる

国土交通省は、航空会社によってさらに厳しいルールを設ける場合があるため、利用する航空会社の案内に従うよう求めています。

なぜ預け荷物に入れられない?

モバイルバッテリーに使われるリチウムイオン電池は、損傷、短絡、異常発熱などによって発煙・発火する可能性があります。貨物室で異常が起きると乗客や客室乗務員がすぐに気づきにくいため、モバイルバッテリーは予備電池として扱われ、受託手荷物に入れることが禁止されています。

保安検査後に機内持ち込み手荷物を預けることになった場合も、モバイルバッテリーを取り出して手元へ移してください。

2026年4月から変わった3つのルール

1. 持ち込みは2個まで

従来は容量区分を中心に管理されていましたが、日本ではモバイルバッテリー自体が1人2個までに制限されました。100Wh以下でも3個以上は持ち込めません。

2. 機内電源からモバイルバッテリーを充電しない

座席のUSB端子やACコンセントからモバイルバッテリーへ充電することは禁止されています。搭乗前に必要な分を充電しておきましょう。

3. モバイルバッテリーから電子機器へ給電しない

機内ではモバイルバッテリーからスマートフォン、タブレット、イヤホンなどへ給電しないよう求められています。電子機器を充電する場合は航空会社の案内に従い、機内備え付けの電源を利用します。

Wh(ワット時定格量)の計算方法

航空機への持ち込みでは、mAhではなくWhが基準です。製品本体にWhが記載されていれば、その表示を確認するのが最も確実です。

Wh = mAh × 定格電圧(V)÷ 1000

または、容量がAhで表示されている場合は次の式です。

Wh = Ah × 定格電圧(V)

計算にはUSB出力の5V・9V・20Vではなく、製品ラベルに記載された内蔵セルの定格電圧を使います。一般的なリチウムイオン電池では3.6Vまたは3.7Vが多いものの、製品表示を優先してください。

容量別のWh計算例

表示容量 3.7Vで計算 目安
5000mAh 18.5Wh 100Wh以下
10000mAh 37Wh 100Wh以下
20000mAh 74Wh 100Wh以下
26800mAh 99.16Wh 100Whに近い
30000mAh 111Wh 100Wh超~160Wh以下
40000mAh 148Wh 100Wh超~160Wh以下
50000mAh 185Wh 160Wh超

同じmAhでも定格電圧によってWhは変わります。上の表は3.7Vで計算した例であり、実際の可否は本体表示と航空会社の判断が優先されます。

100Wh以下・100~160Wh・160Wh超の違い

100Wh以下

一般的な10000mAhや20000mAhのモバイルバッテリーは多くが100Wh以下です。日本では2個まで機内へ持ち込めます。ただし、製品に容量表示がない場合は確認できず、持ち込みを断られる可能性があります。

100Wh超~160Wh以下

日本の基本ルールではモバイルバッテリーとして2個までの範囲に含まれますが、航空会社や国際線の運航条件によって事前承認が必要、または持ち込み不可となる場合があります。予約前または搭乗前に航空会社へ確認してください。

160Wh超

旅客の手荷物としては持ち込みも預け入れもできません。宅配便でも航空輸送できない場合があるため、運送事業者へ必ず内容を申告します。

IATAの基準と日本のルールが違って見える理由

IATAの2026年旅客向けガイダンスは、モバイルバッテリーを100Wh以下・最大2個とし、機内電源からの充電禁止や頭上収納棚を避けることを示しています。また、航空会社はさらに厳しい条件を課せるとしています。

一方、日本の国土交通省が2026年4月24日から適用したルールでは、モバイルバッテリーは160Wh以下・2個までと案内されています。JALも、国際基準の変更によって将来100Whへ制限される可能性を案内しています。

つまり、法令上の上限だけで判断せず、実際に搭乗する航空会社・出発国・乗継国の最新ルールを確認することが重要です。迷う場合は100Wh以下の製品を選ぶと確認がしやすくなります。

国内線と国際線で確認するポイント

  • 国内線でも国際線でも預け荷物には入れない
  • 日本発着便では2026年4月24日から2個まで
  • 海外航空会社は100Wh超を禁止している場合がある
  • 乗継便では、最も厳しい航空会社・国の条件に合わせる
  • 航空会社の公式サイトで「危険物」「制限のある手荷物」を確認する
  • Wh表示が読める状態で持参する

安全な梱包と機内での保管方法

  1. 端子が露出している場合は絶縁テープで覆う
  2. 1個ずつケースや個別の袋へ入れる
  3. 鍵、硬貨、ケーブル端子など金属品と直接触れさせない
  4. 落下や圧迫を避ける
  5. 頭上の収納棚へ入れず、座席ポケットなど目の届く場所で保管する
  6. 異常発熱、におい、煙に気づいたら直ちに客室乗務員へ知らせる

膨張・破損したモバイルバッテリーは持ち込めない

膨張、変形、ひび割れ、液漏れ、水濡れ、異常発熱などがある製品は、容量内でも安全な手荷物とは判断されません。旅行直前に無理に使用したり、押し込んで梱包したりしないでください。

処分方法は関連記事「モバイルバッテリーの正しい捨て方」で詳しく解説しています。

搭乗前チェックリスト

  • モバイルバッテリーは2個以内
  • 各製品が160Wh以下であることを確認
  • 利用航空会社が100Wh以下に制限していないか確認
  • WhまたはmAh・定格電圧の表示が読める
  • 膨張・破損・異常発熱がない
  • 端子を保護して個別収納した
  • 預け荷物ではなく機内持ち込みへ入れた
  • 機内で充電・給電しない

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参考にした公式情報

まとめ

2026年11月時点の日本の基本ルールでは、モバイルバッテリーは160Wh以下を1人2個まで機内へ持ち込めます。預け荷物には入れず、端子を保護して手元で管理し、機内では充電も給電もしません。

ただし、IATAは100Wh以下を基本とする方向を示し、航空会社や国によって条件が異なります。搭乗直前ではなく、予約時と出発前に航空会社の最新情報を確認しましょう。

※本記事は2026年11月時点の公表情報を基にしています。最終的な輸送可否は航空会社・保安検査担当者の判断に従ってください。